石油王ジョン・ロックフェラーの生涯(前編)若くして時代の波に乗る
(前回のつづき)
石油産業は18世紀の中頃、アメリカの西ペンシルベニアで始まりました。
初期の石油産業において大きな存在感を残したのが言わずと知れた「石油王」ジョン・ロックフェラーです。
参考:「The richest Americans in history(CNN)」
1870年に設立したスタンダード・オイルはアメリカの石油産業を変革し、最盛期には米国の石油90%以上をコントロールしたと言われています。
競争相手を次々と買収してトラストを形成。文字通りの「石油王」として、現在価値で2,530億ドルもの資産を築き上げました。
当時の商業ルールは現在と異なりますが、リスクをとって市場シェアを広げ、スケールメリットを生み出していくという原則は、現代での多くの産業に当てはまります。
これから3本の記事で、ジョン・ロックフェラーがどのように石油帝国を築いたのかについて整理していきたいと思います。
ジョン・ロックフェラーは1839年、ニューヨーク州リッチフォードという場所に、六人兄弟の二番目(長男)として生まれました。