今こそ知りたいTikTok(前編)Musica.lyはどのようにして成功したのか
Bytedance

2018年から本格化した米中摩擦は、色々なところに飛び火した。

2020年、注目が集まっているのは中国のベンチャー「バイトダンス」と米国政府をめぐる動きだ。バイトダンスは短尺動画アプリ『TikTok』を展開する企業で、プライバシーなどの問題が槍玉にあげられてきた。

直近では『TikTok』の米国でのダウンロードを禁止しようとするまでの事態に。米国、中国ともに要求を譲らず、交渉は泥沼化するように思われた。

9月20日、トランプ米大統領は米オラクルなどが合意した提携案を「原則承認」した。次なる大統領選を前に、一応のアピールプレイは決着したという形だ。

今回は、米中摩擦のホットスポットと化した『TikTok』と米国当局をめぐる経緯について、改めて整理したい。前編では、米国市場での下地を作ったと言える『Musica.ly』がどう立ち上げられたか、成功の要因についても確認する。

プロダクト作りの天才、張一鳴

まずは、TikTokを運営するバイトダンス(ByteDance)とはどういう会社なのかについておさらいしよう。

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