Airbnbも新規上場へ:2019年までの圧倒的成長と2020年の苦戦が明らかに
今朝、Airbnbによる新規上場申請書類(S-1)が公表された。
先日のDoorDashとは対照的に、AirbnbはCOVID-19拡大によって甚大なマイナス影響を被ったベンチャー企業である。
世界随一の民泊プラットフォームとして業界を牽引するAirbnbは、ユニコーン企業の筆頭格としても長く注目されてきた。
申請書類からは、Airbnbが成し遂げてきた華々しい成長と、COVID-19がそれに対してどう影響したかが記される。今回は、その内容について紐解いていこう。
Airbnbのサクセスストーリーはあまりに有名だ。
始まりは2007年。有名なデザインスクールの学生だったブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアは、サンフランシスコで暮らすための費用を工面するのに難儀していた。
ある時2人は、国際的なデザインカンファレンスで世界中から人が集まることに目をつけた。近隣のホテルは全部売り切れるから、自分たちの部屋を間貸ししよう。
さっそく「AirBedandBreakfast.com」を作って公開すると、3人のデザイナーが泊まってくれた。幸先の良いスタートに聞こえるが、立ち上げには大きな苦労を経験する。
あまりに事業が伸びないので、大統領選にかこつけて作ったシリアルを売って小銭を稼いだり、売れ残ったシリアルを食べて(文字通り)生き残った話も知られている。
オンラインで見つけた知らない人の家に泊まるなど、当時は考えられないことだったのだ。
風向きが変わり始めたのは2009年、名門セコイア・キャピタルからの資金調達を行った頃からだ。