国産ブランド「ヨンドシー」が抱える課題とジュエリー産業の大きさ
今回特集したいのは、ジュエリーブランド『4℃』を展開するヨンドシーホールディングスである。
ヨンドシーのルーツは1950年、広島で設立された「十和織物」にある。名前の通り、繊維製品を販売していた。
『4℃』が生まれたのは1972年。1960年代後半、数人の若者が原宿に集まって新しい感性でジュエリーを作り始めたのが最初だという。「4℃」とは、氷が張った水底で魚たちが唯一生息できる温度。
日本発のジュエリーブランドとして成長してきたヨンドシーだが、近年はTwitterで「ダサい」だの「4℃は貨幣」だのと言われ、Twitter上ではイジられる存在となった。
ジュエリーブランドを生み出すのは並大抵のことではない。高級ブランドの多くは100年を優に超える歴史があり、古くから伝わるストーリーがその価値を支える。
そもそもヨンドシーホールディングスとはどんな企業なのだろうか?今回は事業面から、その全貌をひもといてみたい。
「貴金属」の中では、金やプラチナなどが化学的に安定している。そんな中で、シルバーを本格的に使い始めたのが『4℃』だという。