動画会議ツール「Zoom」ポストコロナに向けて掲げるグロース戦略を紐解く
改めて知りたいSaaSの戦略特集、本日はZoomについて取り上げたい。
一昨日取り上げた「Dropbox」は、成長が鈍化して市場での評価が下がってしまった事例だ。一方ではしっかりとフリーキャッシュフローを稼ぎ、自力での成長持続と株主還元を本格化している。
昨日の「Atlassian」は対照的に、SaaSブームのど真ん中にある企業と言っていいい。売上マルチプルは異様と思えるほどに高く、それを大きなアップサイドと成長の「確かさ」が支えている事例だ。
「Zoom」は、言わばそのどちらでもない。コロナ禍で成長が大きく加速して一躍時代の寵児となったが、これからパンデミックが収束するにつれ、市場の期待を超えられるかが疑問視されている。
今回の記事では、Zoom経営陣が自社のアップサイドについてどのように考えているかを中心にご紹介する。その上で明日、より具体的なプラットフォーム戦略、製品戦略について改めて紐解く予定だ。