先日、ベンチャー投資などを手がける「XTech(クロステック)」社が、インターネットの老舗「エキサイト」に対する株式公開買い付け(TOB)を行うことが発表されました。
今回のTOBによって、XTech社はエキサイトの全株式を買い取ることを目指すとしており、エキサイト側もそれに賛同しています。
発表日(9月7日)時点でのエキサイトの大株主は、伊藤忠商事(36.73%)やスカパーJSAT社(20.0%)で、どちらも今回のTOBへの応募を決定し、契約を結んでいます。
エキサイト社の時価総額は44億円ほどで、ここ5年以上も低調な状況が続いています。
XTech社はインターネット業界で実績のある西條晋一氏が2018年に創業した会社です。
西條氏は1996年に伊藤忠商事に入社し、財務・金融部門を経て2000年にサイバーエージェントに入社。
2004年には同社の取締役、2008年には専務取締役COOとして経営に携わっています。
2006年にはサイバーエージェント・ベンチャーズを創業しているほか、2013年にはベンチャー投資ファンド「WiL」を共同創業者として創業。
その西條氏が2018年、新たに創業したのが「XTech」と、投資活動を行う「XTech Ventures」です。
今回のエントリでは、XTech社が買収しようとしているネット業界の老舗「エキサイト」がどのような会社なのか、その歴史から改めて整理してみたいと思います。
エキサイトは、1997年8月にアメリカの「Excite Inc.」の100%子会社として設立された会社です。
アメリカのExcite社は1995年に創業した会社であり、インターネット黎明期におけるポータルサイト大手の一つでした。
日本における「ヤフー」設立が1996年1月31日ですから、ヤフーからおよそ1年半遅れてのスタートだったことになります。