今回取り上げたいのは、世界最大の動画ストリーミングサービス「Netflix」の創業者、リード・ヘイスティングス氏(Reed Hastings)です。
Netflixは今や利用者数1億2,500万人を超える世界最大のサブスクリプション(定期課金)サービスであり、テレビや映画などのエンタメ業界を文字通りひっくり返そうとしています。
「NETFLIXの最強人事戦略」によれば、アメリカのインターネット通信量の3分の1はNetflixが占めるそうです。
もちろん、「長時間の動画」というサービスの特性も関係していますが、一つの会社のサービスがインターネット通信の3分の1を占めてしまうというのはとんでもないことです。
そして、「Netflix」という圧倒的な存在をイチから作り上げた人物こそが、創業者のリード・ヘイスティングスです。
イーロン・マスクやマーク・ザッカーバーグなどと比べ、日本での知名度は高くないヘイスティングスですが、彼が世界有数の経営者であることには疑いの余地がありません。
『Netflix』を作ったという実績に留まらず、経営ビジョンや組織運営のスタイル、人生、ビジネス以外の活動に至るまで非常にユニークです。
年齢は58歳(2018年現在)ということで、テクノロジー経営者としてはシニアな部類に入るヘイスティングスは、2011年からはFacebookのボードメンバー(取締役会)にも名を連ねています。
若きマーク・ザッカーバーグのメンターとしての役割も務めているのです。
Netflixの前には別の会社を上場させた連続起業家であり、Netflixと並行して教育活動に精を出してきたことなど、日本ではほとんど知られていません。
今回のシリーズでは、エンターテイメントの世界を大きく塗り替えようとしているリード・ヘイスティングスのユニークな半生や、独特の考え方について掘り下げてみたいと思います。