スタートアップや新規事業を中心にプロダクト開発を支援する「Sun Asterisk」が東証マザーズへの新規上場申請を承認されました。
ベトナムの子会社を活用した素早いプロダクト改善やサービス成長支援に強みを持っています。
2019年12月期の売上高は45.3億円で前年比+104.1%と大きく拡大。もっとも、前年に決算期の変更を行っているため、実質的な増収率はもう少し低いはず。
経常利益についても大きく拡大しており、2019年には4.9億円。
今期(2020年12月期)に入ってからは売上14.1億円、経常利益3.0億円とさらに拡大しています。今のペースが続けば、年間の経常利益は10億円を超える。
急成長を見せている「Sun Asterisk」とは一体どんな会社なのでしょうか。上場申請書の内容を元に、どんな会社なのかを紐解いていきましょう。
この会社で目を引くのは、代表取締役CEOを勤める小林 泰平氏の異色の経歴です。
小林氏は1983年生まれ。小学校のときは勉強が好きで、名門・早稲田実業に中学受験で入学しています。
しかし、その後は勉強する気を失い、代わりにのめり込んだのがバンド活動。高校には進学したものの、見事に行かなくなってしまい、家を追い出されます。
一時はホームレス生活も経験し、そこから色々あって(2019年8月のインタビュー記事を参照)、あるとき未経験OKのIT企業に就職します。
そこからサービスをバリバリ作るようになった小林氏は、もっと多くのエンジニアを必要としていました。そこで目を向けたのがベトナムです。
退職して新しくチャレンジすることにして、平井誠人氏(現取締役、元グループCEO)とともに旧フランジア・ジャパンを設立。スタートアップ企業のクライアントに特化して、システム開発を請け負うようになりました。
そうしているうちに、かつてのクライアント企業が一気にIPOするなど、実績も積み上がっていきます。こうして、受託開発でありながら独自の成長をとげることとなりました。
現在のSun Asteriskは、「デジタル・クリエイティブスタジオ事業」としてクライアントを支援する事業を展開しています。
サービスを大きく分けると、「クリエイティブ&エンジニアリング」と「タレントプラットフォーム」の2種類。