出前館決算:物流代行事業が最大の稼ぎ頭に、宅配用キッチンの運営も開始
国内フードデリバリーサービス大手「出前館」が3月26日、2020年9月〜2021年2月期決算を発表した。
売上高は前年比2.7倍の104億円。旺盛なフードデリバリー需要を取り込み、大幅増収を確保した。
四半期の推移を見ると、2Q(2020年12月〜2021年2月)の売上高は前年比3.1倍の62.4億円。巣ごもり消費がピークだった2020年度3Q(73.3%増)や4Q(91.5%増)と比べても伸び率が大きく加速した。
それでも2Qの営業赤字は51.9億円と過去最大の赤字幅だ。UberEatsやmenu、Wolt、Chompyなど競合の参入が相次ぐなか、国内の老舗プレイヤーとして長年成長してきた出前館も損失覚悟の事業展開が求められている。
直近の決算内容を軸に、足元の動向と成長戦略について整理していこう。
出前館の事業は主に2つ。主力の「出前館事業」と、レストラン向けに焼酎やワインの仕入れ販売を行う「通信販売事業」だ。