「不透明な歯科矯正ビジネスを作り直す」価格3分の1、東南アジア発のZenyumとは
東南アジアでマウスピース矯正を提供するスタートアップのZenyum(ゼニュム)が、日本でも存在感を高めている。進出から1年を迎え、口コミを中心に利用者数を徐々に増やしてきた。
一般的なワイヤー矯正や競合大手と比べて、価格は約3分の1。デジタルのコミュニケーションをフル活用し、通院回数も2〜4回程度と最小限に抑えている。
日本法人の伊藤祐社長は「不透明だった歯科矯正のビジネスを、消費者目線で作り直している」と胸を張る。類似サービスも多数存在するなか、強みはどこにあるのか。
ゼニュムは日本法人を2021年9月に設立し、同11月から日本で事業を始めた。本社を置くシンガポールを含めて合計9の国と地域(マレーシア、香港、タイ、インドネシア、ベトナム、台湾、マカオ)で展開する。
提供するのはマウスピースによる歯科矯正サービス。歯に負荷がかかる設計のマウスピースを食事中以外は常に装着してもらい、10日前後で新しい型に交換しながら徐々に矯正する。
Zenyumの矯正サービスの例=Zenyum Japan
上下10本ずつの部分矯正「ゼニュムクリア」(32万4500円)と、全ての歯を動かす全顎矯正「ゼニュムクリアプラス」(57万5000円〜66万円)の2プランを用意している。前者は3〜9ヶ月、後者は9〜15ヶ月程度で治療が完了する。