Roku決算:成長鈍化に映像業界のストライキ、逆風続くも株価は31%もの高騰
Rokuが6月27日、2023年4〜6月期決算を発表。
売上高は前年比11%増の8.47億ドル、営業損失は1.26億ドルだった。依然として赤字の状況が続き、成長は鈍化している。それでも市場予想を上回ったとして株式市場は好感、翌日の株価は31%を超える高騰となった。
RokuはTVストリーミングプラットフォームとして、米国を中心に7,350万もの利用者を抱える。同社のスマートTV、もしくは差込型デバイスを購入してTVに差し込むと、「Roku OS」を通じて様々なコンテンツを楽しめる。
2021年までの「巣篭もり特需」では株価が何倍にも膨れ上がったが、その後は泡が弾け飛ぶように下落が続いた。2023年に入ってからの株価は、コロナ禍以前の水準よりも大幅に低かった。
収益モデルの中心は「広告」だ。デバイスを安価に販売し、無料で動画コンテンツを見られる代わりに、有料配信を含む様々な広告が配信される。テレビ視聴でもストリーミングへの移行が進む中、依然として成長期待は大きい。
直近ではAlphabetやMeta Platformsの決算から、広告市況が回復しつつあることも注目された。そんな中で新たに発表された決算が、Rokuへの期待を一夜にして押し上げた。
果たしてRokuは、本当に良い方向に向かっているのだろうか。今回の記事では、新たな決算から同社の状況をひもとき、経営陣が語る今後の展望についてまとめる。