ビジネスホテルを展開する「ABホテル」が業績好調。一方で問題は歪な「親子上場」にあり
愛知県を中心に展開する「ABホテル」が好調だ。
同社のルーツは、1979年に設立された東和建設(現・東祥)にある。
当初は土木建設工事を手がけていたが、1986年にはマンション事業(分譲販売と賃貸経営)をスタート。3年後にはゴルフ練習場「ホリデイゴルフガーデン」、1996年には「ホリデースポーツクラブ」も開業した。
そんな東祥が、1999年に開始したのがホテル事業。当時は「サンルート」としてフランチャイジーとして開業し、2005年に「ABホテル」へと改称した。2014年に新設分割でできたのが、ABホテル株式会社である。
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分社化の背景にあったのが「全国展開」だ。当初は愛知県を中心に展開していたが、2014年には埼玉県に出店。現在は全国36ホテルを展開し、そのうち22ホテルが東海エリア。関東に4ホテル、関西に7ホテルなどを手がけている。
2017年に新規上場を果たしたABホテルは現在、東証スタンダード企業。2024年3月期の売上高は99.5億円、営業利益は36.1億円にのぼった。営業利益率は36%を超えており、さらなる成長へ向けて出店戦略を進めている。