国内最大級のチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」などを手がけるロコガイドが、東証マザーズへの新規上場を承認されました。
売上規模はこの3年で急増し、2019年3月期には10億円を突破。今年度は3Q時点で10億円を超えており、急成長が続いています。経常利益も2.7億円のプラス。
ロコガイドの代表は、かつてカカクコムやクックパッドで代表取締役を務めた有名経営者、穐田誉輝氏。穐田氏は『オウチーノ』『みんなのウエディング』などを掲げる「くふうカンパニー」でも取締役会長を務めています。
その穐田氏が経営し、新たに上場する「ロコガイド」とは一体どんな会社なのか、上場目論見書から得られる情報を整理してみましょう。
ロコガイドは2019年8月の社名変更で生まれた名前で、それまではメインサービス「トクバイ」が社名でした。2016年7月、クックパッド(株)から分割設立されたのが会社としての始まりです。
同年12月には経営陣によるMBOにより、クックパッドから資本上も独立。2017年には地域のよりみち情報サービス「ロコナビ」を開始し、「トクバイ」がGoogleアシスタントに対応。2018年にはAmazon『Alexa』にも対応しています。
メインサービスの「トクバイ」は、チラシ・買い物情報サービス。折込チラシをPC・スマホで見られるようにすることで、ユーザー・ 小売企業双方にメリットのある情報マッチング事業です。
ユーザー(消費者側)は食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなど、身近な店舗のおトク情報を無料で見ることができる一方、小売企業にとっては新聞折込チラシの画像情報などをそのまま活用することで、販促プロモーションを効率的に行うことができます。
ビジネスモデルは「食べログ」などと同様、「消費者無料」「加盟店販促(一部有料)」ということで、インターネット産業では伝統的なモデルです。ユーザーは利用する際に郵便番号・位置情報を使って頻用する店を登録できるほか、Push通知によって更新情報を受け取れるなど、スマホならではの価値を提供しています。
情報掲載のプランは、「無料掲載プラン」と「有料掲載プラン」に分かれており、小売店から見るとフリーミアム側のSaaSになっています。