事業内容
メディカル・データ・ビジョン株式会社(以下、同社)とその子会社8社は、医療データネットワーク事業を中心に展開しています。同社グループは、高度なセキュリティ環境のもとで医療・健康関連の大量データを収集・蓄積し、これらを活用することで医療の質の向上と医療消費者や生活者へのメリット創出を目指しています。
事業内容は大きく分けて、「データネットワークサービス」と「データ利活用サービス」の2つに分類されます。データネットワークサービスでは、医療機関に経営支援システムを提供し、医療・健康情報の収集・蓄積を行っています。主要サービスには、「MDV Act」、「EVE」、「Medical Code」などがあり、これらを通じて医療機関の経営分析やDPCデータの提供を行い、大規模診療データベースの構築を支援しています。
データ利活用サービスでは、収集したデータを基に、製薬会社や研究機関、患者、生活者などに向けた各種分析データの提供を行っています。「MDV analyzer」をはじめとする分析ツールや、「カルテコ」といったPHRサービスを提供し、医療情報の有効活用を促進しています。
また、子会社を通じて、医療費後払いサービス「CADA決済」や医療系システム開発、健診システムの開発・販売、医療動画配信サービスなど、多岐にわたる事業やサービスを展開しており、医療業界におけるデータの活用とサービスの提供を幅広く行っています。
特集記事
経営方針
メディカル・データ・ビジョン株式会社(以下、同社)は、医療や健康分野のICT化を推進し、情報の高度活用を図ることを使命としています。同社は、「生活者が生涯を通じて自身の医療・健康情報を把握できる社会」の実現をビジョンとし、医療・健康情報の集積と有効活用を通じて医療の質向上と生活者のメリット創出を目指しています。
2025年までの中期経営計画では、「医療データを中核とした圧倒的なデータ基盤の拡大」と「オープンアライアンスによる関連分野への進出」を主要テーマとして掲げています。これらのテーマを実現するため、同社はオンプレミス型からクラウド型へのサービス移行を加速し、クラウド間でのデータ連携を強化することで、顧客基盤の拡大とデータ提供先及び種類の拡大を目指しています。また、B2C関連事業として、PHRサービス「カルテコ」を中心に、個人の同意による医療・健康情報の集積も進めています。
さらに、社会環境の変化に迅速に対応するため、囲い込みではなくアライアンスを通じた経営展開を推進しています。これにより、データ市場における関連分野への進出とシェアの拡大を図っています。同社は、強固なビジネス基盤の維持と強化を目指し、アライアンスを通じた成長戦略を推進しています。
経営上の重要な指標として、売上高成長率、売上高経常利益率、ROE(自己資本利益率)を位置づけ、これらの指標を用いて高い成長率の持続、収益性及び資本効率のさらなる向上を目指しています。同社は、医療データの有効活用とオープンアライアンスを軸に、中長期的な成長を目指しています。