事業内容
イルグルムは、マーケティングDX支援事業とコマース支援事業の2つの事業セグメントを展開しています。マーケティングDX支援事業では、広告効果測定ツール「アドエビス」や運用型広告レポート自動作成ツール「アドレポ」、動画マーケティングの「TOPICA WORKS」、プロジェクト管理ツール「My Redmine」などを提供しています。
この事業には、YRGLM VIETNAM Co., Ltd.、株式会社スプー、株式会社トピカ、ファーエンドテクノロジー株式会社などが関与しています。これらのサービスは、企業のマーケティング活動を効率化し、効果的な広告運用を支援することを目的としています。
一方、コマース支援事業では、EC構築のためのオープンプラットフォーム「EC-CUBE」を提供しています。このプラットフォームは、ECサイトの構築や運用を支援し、企業のオンラインビジネスをサポートします。関連会社には、株式会社イーシーキューブやルビー・グループ株式会社が含まれます。
イルグルムは、これらの事業を通じて、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援し、マーケティングとコマースの両面での成長を促進しています。事業戦略の明確化のため、セグメント名称を変更し、より具体的なサービス提供を目指しています。
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経営方針
イルグルムは、経営理念「Impact On The World」を掲げ、データとテクノロジーを活用して企業のマーケティング活動を支援することを目指しています。2023年11月に発表した中期経営方針「VISION2027」では、プロダクト開発会社からビジネスパートナーへの変革を掲げ、マーケティングプロセス支援領域とコマース支援領域の2つの重点領域に注力しています。
日本の人口減少と労働生産性の低さを背景に、イルグルムはテクノロジーを駆使した生産性向上を目指しています。特に、生成AIの進化を活用し、ビジネスを推進できる高度な人材の確保が重要とされています。これにより、企業のマーケティング活動を効率化し、売り手と買い手の幸せを創出することを目指しています。
「VISION2027」では、売上高を最重要指標とし、連結営業利益を黒字に保ちながら投資を継続する方針です。マーケティングプロセス支援領域やコマース支援領域の拡大を通じて、連結売上高100億円の達成を目指しています。これにより、持続可能な成長を実現し、株主還元にも注力しています。
イルグルムは、マーケティングプロセス領域で新しいプロダクトの研究開発を進め、2025年には有償化を計画しています。コマース支援領域では、ECサイト構築・運用サービスの拡大を図り、ルビー・グループ株式会社の子会社化を通じて、EC事業者の支援を強化しています。これにより、より広範なサービス展開を目指しています。
環境変化への対応として、イルグルムは顧客ニーズの多様化やテクノロジーの進化に注視し、ESG(環境・社会・ガバナンス)への意識を高めています。これにより、オムニチャネル戦略やサプライチェーンの効率化を支援し、持続可能なビジネスモデルを構築しています。
人材面では、高度な専門性を持つ人材の獲得と育成が重要課題です。イルグルムは、多様な働き方を支援する制度や環境を整備し、人材の成長を促す教育を充実させています。これにより、持続可能な雇用の創出を目指しています。
研究開発では、生成AIの活用を中心に投資を継続し、新技術の開発を推進しています。これにより、マーケティングプロセスおよびコマース領域での競争力を強化し、企業のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。
グループ経営管理では、シナジーを加速させるため、事業体の統合を進めています。これにより、より最適なグループ経営管理体制を構築し、「VISION2027」の実現に向けた取り組みを強化しています。