事業内容
YKT株式会社とそのグループ企業は、電子機器や工作機械、測定機器などの設備機械の販売及び保守・サービスを提供する企業体です。同社グループは、YKT株式会社を中心に、連結子会社4社と非連結子会社1社で構成されています。
同社の事業セグメントは主に二つに分けられます。一つ目は「電子機器及び工作機械等」の販売で、この中で特に注目すべきはパナソニックコネクト㈱製の電子機器(電子部品実装機等)です。これらは国内ではYKT株式会社が、海外では主に中国と台湾向けに、それぞれ微科帝(上海)国際貿易有限公司と微科帝貿易股份有限公司(両社とも連結子会社)を通じて販売されています。また、欧州メーカーの工作機械や米国及び欧州メーカーの測定機器、さらには欧州メーカーの産業機械なども取り扱っており、これらはYKT(Thailand)Co.,Ltd(連結子会社・タイ)が東南アジア地区での販売を担当しています。
二つ目のセグメントは「光電子装置」の販売で、サンインスツルメント株式会社(連結子会社)が国内外のメーカーから仕入れた光アンプ、ファイバーレーザー、レーザー加工装置等を国内外のユーザーに提供しています。
非連結子会社であるYKT-Europe GmbHは、欧州メーカーとの取引業務サポートを行っており、同社グループのグローバルな事業展開を支えています。
これらの事業内容は、同社の事業系統図によっても示されており、電子機器や工作機械、光電子装置などの販売とサービス提供を通じて、YKT株式会社グループが幅広い産業分野に貢献していることがわかります。
経営方針
YKT株式会社は、創業100周年を迎える2024年に向けて、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。同社の第12次中期経営計画では、収益力と経営効率の向上を主要な目標として掲げており、2024年度には連結売上高140億円、営業利益7億円(営業利益率5.0%)以上、自己資本利益率(ROE)5.0%以上を目指しています。
そのための基本戦略として、主力商品である電子機器および工作機械の収益力強化、新市場および新商品への積極的な対応、光電子装置販売の発展、環境問題への対応、非財務的事項の充実を挙げています。これらの戦略を通じて、主要メーカーとの連携強化、販売力と技術力の強化、高精度・微細加工を必要とする次世代製品への対応、高付加価値商品の提案、海外子会社との連携による市場開拓、ニッチ商品の発掘と提案、レーザーラボラトリーの活用、次世代高速通信向け光通信分野の展開、企業活動による環境負荷削減の具体的目標設定と実践、環境に配慮した商品の販売、人的資源への投資、サステナビリティの推進、事業継続計画(BCP)の見直しなど、多角的なアプローチを計画しています。
また、同社は経営環境の変化にも柔軟に対応しており、中国経済の減速や急激な円安の進展などによる厳しい受注環境に直面しながらも、計画の実践を通じて利益目標の達成に努めています。さらに、サステナビリティに関する取り組みを強化し、人材育成や職場環境の整備に注力することで、中長期的な企業価値の向上を目指しています。
YKT株式会社は、これらの戦略を基に、100年以降の成長戦略を策定し、経営効率と株式の市場価値を高める経営を実践していく方針です。