事業内容
IGポートは、映像制作、出版、版権の三つの主要な事業セグメントを持つ企業です。映像制作事業では、劇場、テレビ、ビデオ、ゲーム用のアニメーションや実写映像を制作しています。プロダクション・アイジーやウィットスタジオなどの子会社を通じて、企画から編集までの一貫した制作ラインを持ち、品質やスケジュール、予算管理に注力しています。代表作には「ハイキュー!!」や「進撃の巨人」などがあります。
出版事業では、コミック誌やコミックス、電子書籍の出版と販売を行っています。マッグガーデンを通じて、各世代に向けた多様な作品を提供し、ウェブマガジン掲載作品の単行本化も行っています。電子書籍の分野でも、独自の作品を企画・開発し、デジタル市場での展開を進めています。
版権事業では、アニメーション作品の製作委員会への出資やコンテンツ資産を活用し、国内外での二次利用権の販売を行っています。出資割合に応じた収益分配や、自社制作作品の制作者印税、企画・原作印税などの収入も得ています。これにより、IGポートは多角的な収益源を確保しています。
その他の事業として、雑誌のイラストやキャラクターの商品化、デジタルコンテンツの販売・制作も行っています。これらの事業を通じて、IGポートはエンターテインメント業界での地位を確立し、多様なコンテンツを提供し続けています。
経営方針
IGポートは、感動を与える作品の創造を理念に掲げ、視聴者やクライアントに満足を提供することを経営方針としています。同社は、コミック出版とアニメーションを中心とした映像化を行う企業集団として、持続可能なキャッシュ・フローの創出を目指しています。具体的には、自社コミックの原作創出、映像化作品のマルチメディア化、コンテンツのシリーズ化、そしてNFT化した商品やオリジナルキャラクター商品の海外販売を推進しています。
中期経営計画では、ROE(自己資本利益率)8%以上を目標に掲げ、投資を進めることで事業拡大を図っています。映像制作事業と出版事業では、制作・進行管理を強化し、版権事業ではヒット作品への出資を通じて利益の最大化を目指しています。また、同社内のコンテンツを活用することで、収益の向上を図っています。
重点領域として、クリエイターの発掘と協力会社の獲得、映像制作事業の予算管理、映像技術の進歩への対応、メディアの多様化、そして海外展開を挙げています。特に、次世代のクリエイター育成や透明性のある契約制度の整備、映像制作の予算見積りの精度向上、技術習得と人材育成、情報インフラの整備に注力しています。これにより、IGポートはエンターテインメント業界での競争力を強化し、国際市場でのプレゼンスを高めることを目指しています。