「バリューデザイン」は、企業向けにプリペイド決済システムを提供する会社です。
(バリューデザイン)
「キャッシュレス化」の必要性が叫ばれる世の中ですが、『Suica』などの汎用的な決済サービスについて話されるケースが多いと思います。
そんな中でバリューデザインは、企業向けに「プリペイド決済システム」を提供しています。
「どんな会社でもオリジナルのプリペイドカードが作れる」というサービスを提供するというユニークなもの。
『いきなり!ステーキ』の『肉マイレージカード』もバリューデザインのシステムが土台となっています。
まずは創業から現在までのあゆみを見ていきましょう。
創業者の尾上徹氏は1967年大阪生まれ。
1990年から2005年まで日本のクレジットカード会社「JCB」に勤めていました。
電子マネー『QUICPay』の普及に取り組む中、2000年夏にフランス・カンヌで開かれた展示会のブースで「プリペイドカード」の存在を知ります。
一見すると『Mastercard』のブランドが付いていてクレジットカードのように見えましたが、よく見ると磁気式のプリペイドカードだったのです。
電子マネーを使うには、専用の端末を新たに導入しなくてはなりません。
しかし、磁気式のプリペイドカードであれば多くの店にすでに導入されていた端末で対応可能でした。
同じ導入するなら店舗側のハードルが低い方が良いと考えた尾上氏は、何度も社内でプリペイドカードの事業化を提案。
しかし提案は通らず、付き合いのあったベンチャー企業へのアドバイスを行うことにしました。
やがてその会社に転職したものの、ライブドアショックの余波を受けて深刻な営業不振に。
こうなったら自分でやるしかないと入社半年で独立し、2006年7月に創業したのが「バリューデザイン」です。